ジャケットをコーディネート☆お洒落男子の5つのスタイル

ジャケットをコーディネート☆お洒落男子の5つのスタイル
今やオールシーズンで活躍するメンズファッションアイテムの定番、ジャケット。1枚も所持していない人はまずいないであろう世界レベルでメジャーなアイテムですが、貴方はきちんとコーディネートできていますか? 「みんな着ているから」、「お店の人に勧められたから」等と言った流れで買ってはみたけど、上手く着こなせている自信がない……、そんな方もいらっしゃるのではないかと思います。ジャケットを用いたファッションは、どんな着こなしでも間違いはなく、どんな組み合わせも可能なアイテムではあるのですが、やはりベターなコーデが存在するのもまた事実。今回は、今更周囲に訊けないジャケットの基礎をおさらいをしつつ、どんな方でも無難に着こなせる、色々なジャケットを用いたシンプルコーデをご紹介したいと思います。

トップスにしろインナーにしろボトムスにしろ、ある程度デザインを共通させる、というのはコーデの前提条件です。例えばキッチカッチリしたモード系のトップスに、ボロボロの穴ががあいたダメージジーンズというのは、チョイスとして無いわけではないのですが、非常に難易度が高いコーデになります。その前提条件が難しいと思われがちですが、実際にはすぐに実践できる簡単なコーデもまた存在し、その主役となるのがジャケットです。このジャケットの着こなしをきっちり抑え、いくらでも応用ができるオシャレ術を身に付けてしまいましょう! たかがジャケットと侮る無かれ、マスターできれば貴方のファッションセンスも劇的に変わってしまうかも?

尚、それぞれのアイテムは更に生地によって印象も変わってくるのですが、そこまで含めると膨大な情報量になってしまうので、ここではあえて(「ジャケットの種類」+「ジャケットの色」)+インナー+(「ボトムスの種類」+「ボトムスの色」)という組み合わせのみの紹介にとどめております。今回の記事で基礎を踏まえつつ、ご自身の直感で「この生地が良い!」と思ったものを選び、更にオリジナリティを演出して下さい。

それでは、最後までご一読頂ければ幸いです。



 


ジャケットをコーディネート☆お洒落男子の5つのスタイル

 


・『テーラードジャケット』スタイル


まずは定番のテーラードジャケット。 「テーラード」の意味は、「仕立てられた」という意味です。「仕立て」という言葉は、衣類を作る事、あるいはその出来栄えを意味します。つまり「綺麗目に仕上げられたジャケット」というニュアンスになります。「それはスーツの上着なんじゃ?」と思った方は勘の鋭い方です。実はスーツの上着もテーラードジャケットなんです。そもそもスーツから始まり、スーツよりはカジュアルなデザイン、あるいはカジュアルな素材で作られたフォーマルっぽい見た目のジャケットを、日本ではテーラードジャケットと呼ぶようになりました。従って、テーラードジャケットは、スーツの上着とほぼデザインや形が共通しています。

ここ数年間、最も女子ウケが良いメンズアイテムの一つがこのテーラードジャケット。取り敢えず迷ったらこのアイテムをチョイスしておけば間違いはない、と断言してもいいほどの大定番アイテムです。その清潔感溢れる上品なデザインに、不快感を抱く方は性別を問わずほぼ存在しないでしょう。強いて言うなら、ちょっとキザというところでしょうか。系統で言えば、モード系を代表するファッションアイテムだと言えます。

このアイテムが最も優れているポイントは、あらゆるアイテムと組み合わせ可能である、というところです。ジーパンだろうがチノパンだろうがカーゴパンツだろうが、どんなボトムスにもマッチします。冒頭でお伝えしたダメージジーンズだってOKです。七分丈のボトムスも昨年ブームになりましたが、そのようなデザインもアリだと思います。つまり「ハズレが存在しない」ので、迷ったらテーラード、と述べたのはそういう意味合いがあります。

テーラードジャケットのベターなチョイスは、あまり柄が目立たず無地に近いデザインのもので、かつカラーはブラック、ネイビー、ベージュ、ホワイトあたり。合わせるボトムスも上記の通り自由自在。ボトムスの色をジャケットと同系色にまとめると更に上品さが増します。コーデの例としては、「黒のテーラードジャケット、白のボタンシャツ、茶色のチノパン」や「ベージュのテーラードジャケット、黒のカットソー、やや明るい色のジーンズ」といった感じです。ジャケットもボトムスも暗い色にする場合、印象が重過ぎる、フォーマル感が過ぎるので、インナーは差し色か正反対の明るい色にすることでメリハリがつきます。シンプルコーデを地で行くチョイスになります。

もし一からコーディネートを考える際は、最初のベースにテーラードジャケットを1〜2枚用意し、そこから自分が着こなしたいファッションの方向性に沿ったバリエーションを整えていくとよろしいかと思います。もし一着も持っていない方がいらっしゃれば、是非汎用性の高いこのアイテムの購入を検討してみて下さい。万能な使い方ができるので日々のコーデが格段に楽になりますよ。

 


・『ダウンジャケット』スタイル


「テーラードジャケット」は持ってないけど「ダウンジャケット」は持っている、という方も多いかもしれません。機能性を重視すれば、自ずとこのアイテムに行き着くのではないでしょうか。とにかく軽くて暖かい、冬の定番アイテムといえばこの「ダウンジャケット」。ここではよりオシャレの観点からダウンジャケットを掘り下げつつ、チョイスする際のポイントについて記述したいと思います。

ダウンジャケットは、テーラードジャケットとは正反対に見る人にやや崩した印象を与えるアイテムです。アメカジ系を代表するファッションアイテムと言っても過言では無いでしょう。ダウンという言葉の元は、生地の内側に詰められている「ダウンフェザー(羽根毛)」に由来し、非常に保温性が高いながらも身体から出る汗を放出する性質があり、こと防寒性において非常に優れたアイテムです。

ダウンジャケットを選ぶ際、筆者からここだけは抑えて欲しいポイントがあります。それは「フードが付いていて、かつフードの周りに『ファー』がついているかどうか」。フード無しのダウンジャケット、またはフードは付いているけどファーが付いていないダウンジャケットも沢山あり、それらのアイテムのファッション性が低いわけではないのですが、このファー付きのフードがあるのとないのとではかなり印象が違います。ファーが付いているフード付きダウンジャケットと、フードが無い同じデザインのダウンジャケットとを比べたとき、見る人によりゴージャス感、暖かみ感を与えるのが、ファーが付いているフード付きのダウンジャケットです。例えばユニクロでは、同じデザインのダウンジャケットでもフードがあるものと無いものの2種類が販売されていますが、特に冬場において、見る人にゴージャスさ、暖かさと言った印象与えるのがどちらなのは、すぐにお分かり頂けるかと思います。どうしてもダウンジャケットは見る人にチープな印象を与えがち。実際安くても大変保温性に優れたアイテムのため、寒い季節では着る機会が多い方もいらっしゃるかと思いますが、是非そのデザインには気を遣って頂きたいと思います。そういったゴージャス感、暖かみ感を与えるきっかけになるのがこのファーなのです。特にフードを被ることはなくとも、ダウンジャケットを選ぶ際にはこの点に注目してみて下さい。

ダウンジャケットのカラーでベターなのは、やはりブラックやネイビーあたりでしょう。意外にもド派手なレッドというチョイスもあります。レッドは温もりをもたらす色なので、冬ならではの選択肢。トップスにダウンジャケットをチョイスするなら、ボトムスもそれに合わせてジーパンやカーゴパンツといったラフなアイテムをチョイスするべきです。コーデの例としては、「黒のダウンジャケット、白のインナー、黒のチノパン」といったシックなものから、「赤のダウンジャケット、白のシャツ、緑系のカーゴパンツ」など。どうせ着るならラフさを追究し、カジュアルさを存分に反映させましょう。

 


・『トレンチジャケット』スタイル


こちらもメジャーなアイテムです。むしろ「トレンチジャケット」ではなく「トレンチコート」の方が一般に良く知られているかと思います。トレンチコートの丈を短くしジャケット風にしたものを「トレンチジャケット」と言います。

そもそもこの「トレンチ」とは英語で「塹壕」のことです。第一次世界大戦において、英国兵士を劣悪かつ過酷な環境の下で行われる塹壕戦から守るために開発され、大活躍しました。戦後その機能性、デザイン性が高く評価され、庶民の間でも流通するようになったとか。元が軍服であったため、非常に高い防水性と保温性を備えつつ大変頑丈で、機能的かつ洗練されたデザインのアイテムです。今日ではフォーマルなシチュエーションに用いられることも多いアイテムで、スーツの上に羽織る防寒着としても利用されています。英のバーバリーとアクアスキュータムの2社の製品が元祖と見なされており、この2社の製品は現在も世界的な人気を誇ります。

さて、それではトレンチジャケットに話を戻しましょう。具体的にどういう形状なのかはネットや実際のショップで見て頂くことにして、元が元ですから、トレンチジャケットもかなりフォーマルな印象を見る人に与えます。テーラードジャケットよりも更に高級感、清潔感があり、逆にかなりお堅い印象を与えてしまいがち。トレンチジャケットを上手く着こなす方法は2種類。よりフォーマルさを追究し上品さを高めるか、逆にラフなアイテムと組み合わせ全体のバランスを取るかのどちらかです。チョイスすべきカラーはブラック、ベージュの二つがメジャーです。ブラックのトレンチジャケットはかなり固い印象になりますので少し崩したコーデをするのが無難。例としては、「黒のトレンチジャケット、チェック柄のラフなボタンシャツ、明るい色のジーパン」など。ベージュはやや柔らかい印象になりますが、同時に更に上品さを醸しだせるので、「ベージュのトレンチジャケット、白のボタンシャツ、灰色系のカーディガン、黒のチノパン」といったチョイスにすることで非常にフォーマルな印象を与える事ができます。

少々着こなすのが難しいアイテムですが、きっちりとキメたいシチュエーションにおいて存分に活躍してくれるのがこのトレンチジャケット。スーツと組み合わせることもできるので、一着は用意しておくと何かと便利です。

 


・『トラックジャケット』スタイル


あまり一般的には知られていない言葉ではないかと思います。トラックジャケットとはようは「ジャージ」です。ニットの編み方の一種にジャージー編みと呼ばれるものがあり、このジャージー編みによって伸縮性をもたせた布で作られた衣類をジャージと言います。広くはトレーニングウェアに用いられます。学校の体育の時間に着る制服がジャージの最たる例になるかと思います。同様の衣類を英語で「トラックスーツ」と呼び、このトラックスーツのトップスのことをトラックジャケットと表現します。

ジャージを普段着にするというのはかなりダサいイメージ、あるいはジャージ自体がダサいと思われがちです。はっきりと申し上げれば、ガラの悪いヤンキーや珍走団の方々は背中にデカデカとした派手なプリントが施されたジャージを着ていることが多く、またそういったデザインのジャージはそういう人が着るものだという共通認識があると思います。しかしトラックジャケットと呼ばれる衣類は非常に多様なデザインが存在し、また軽く着こなす事ができながらも伸縮性に富むため着まわしが楽で、テーラードジャケットとは別な方向性で汎用性が高いアイテムです。ダウンジャケットよりも更にラフな印象になります。トラックジャケットはきっちりかっちりとしたシチュエーションではなく、日常生活の普段着として用いるといいでしょう。

トラックジャケットは様々なカラーやデザインのものが広く流通しており、これ!といった正解がありません。あくまでライトに着こなせる普段着として利用するのがよろしいかと思います。一例としては「黒系統のド派手なプリントがされていないトラックジャケット、白系統のインナー、ジーンズ」と言ったあたりでしょうか。トラックジャケットは主にジーパンと合わせることが多く、またその組み合わせが無難だと思います。レッドやネイビー、ベージュといったカラーも一般的で、部屋着として利用しながらもそのまま外出しても決しておかしくない便利アイテムがトラックジャケットです。ここでは書ききれないほど多種多様なトラックジャケットが販売されているので、是非直接ショップにてご覧下さい。着まわしのしやすさという点において、トラックジャケットを上回るトップスは存在しないでしょう。

 


・『レザージャケット』スタイル


レザージャケットの解説を始める前に、まず説明しておきたいことがあります。すなわち、レザー製衣類には「本革」製のものと「合成皮革」製のものが存在する、ということです。本革はれっきとした本物の革のことですが、合成皮革は「フェイク」ともいい、主原料としてポリエステルを使用したものを指します。それぞれメリットとデメリットが存在し、どちらが間違っているだとか劣っているだとかということではありません。まず本革ですが、使うほどに味や風合いが増し、丈夫であるというメリットがありますが、一方、家庭洗濯機で洗えない、カビが発生しやすい、高いといったデメリットがあります。合成皮革はとにかく安く、手入れも簡単で家庭洗濯機で洗浄でき、本革と比べてもパッと見素材の違いが分からないというメリットがありますが、着れば着るほど生地が劣化していき、ボロボロと素材のカスが発生したり、ベタつきが発生したりするデメリットがあります。従って、どちらの素材で作られたものなのかという点は非常に重要です。それぞれのメリット、デメリットを良く理解し、購入する前に必ず何の素材で作られているのか、きっちり確認するようにしましょう。

さて、今までにご紹介した4つのジャケット全てと異なる雰囲気を醸し出せるのがレザージャケットです。革ジャンとも言い、俗に言うライダースジャケットも含まれます。レザージャケットの着こなしは難しく、ご年配の方が着る方が雰囲気にマッチするかと思います。若い方が着ると背伸びしている印象が拭えませんが、決して不適切ではありません。どのようなコーデであれば相応しい着こなしができるのか、必ず抑えておきましょう。

レザージャケットと言ってどのような形状でどのようなデザインのアイテムか、分からない方はいないでしょう。かなりワイルドな印象が強いアイテムで、ハードボイルドさを醸しだすジャケットです。大変丈夫で暖かく、そのデザイン性からライダーでなくても着用する事は沢山います。硬派な大人っぽさを演出したいのならば、真っ先にレザージャケットをチョイスすべきです。コーデとしては、「黒のライダースジャケット、白のVネックシャツ、黒系のチノパン」や「黒のライダースジャケット、ホワイト系のパーカー、派手すぎない柄のホワイト系Tシャツ、明るい色のジーパン」と言ったあたりです。また、レザージャケットをアウターにする場合、全身のシルエットをタイトな形状のアイテムでまとめることが多いです。これはレザージャケット自体がタイトな形状であることが多いためで、ボトムスをダボダボなカーゴパンツ等にしてしまうと全体がチグハグな印象になってしまいます。上記のようなジャケットとは違い、レザージャケットをコーデに用いる際はそういった配慮が必要になります。また、勿論細身の形状であることは前提条件ですが、インナーは明るい色のアイテムを用いた方が無難です。そういった明るい色で、かつインナーをパーカーやカーディガンにすることで、硬すぎる印象をややハズし、カジュアルさを演出する事ができます。

このようにレザージャケットはコーデのハードルが高いアイテムですが、上手くまとめることができれば、見る人に一段とクールな印象を与える事ができます。渋いオジサマがバシッとレザージャケットを着こなしていると大変かっこいいですが、若い方でも自分をぐっと大人っぽく見せる事ができます。一歩ステップアップしたコーデを模索している方は、是非レザージャケットもチョイスの選択肢に加えてみて下さい。周囲の目を引くこと間違いなしです。

 

以上、最もポピュラーだと思われるジャケットの紹介と、簡単ながらも汎用性が高いシンプルコーデをピックアップしてみました。更に補足するなら、秋、冬ならストールやマフラーを加えてみたり、チラ見えする時計のデザインに工夫してみたり、靴にしてもシューズやブーツに気を配ってみたりすることで、最終的なコーデの数は無限大になります。そのスタートポイントとして、上記のようなジャケットに注目して頂くとよろしいかと思います。

ただ、これはどんなトップスに組み合わせる時にも注意して頂きたいのですが、穴空きが目立つダメージジーンズや半パン等、人によっては不快、あるいはダサいと思われてしまうアイテムもままあります。そしてそれは人それぞれの価値観であり、従って無難なデザイン、無難な組み合わせもまた存在することを意味します。「それでも自分は好きだから」と思うのであれば、そのようなアイテムでコーデすることを止めることは致しませんが、ベターなコーデをしておけば、多かれ少なかれ間違いは起きません。少しずつ自分流、オリジナルのファッションを追究しつつ、ただ自分が着こなしたいだけでなく、他人が見たときどのような印象を抱くだろうか、というところまで気を配ることができるようになれば、オシャレ上級者の仲間入りを果たせるでしょう。今回の記事が、その一助になれれば幸いです。

 

まとめ


ジャケットをコーディネート☆お洒落男子の5つのスタイル

・『テーラードジャケット』スタイル
・『ダウンジャケット』スタイル
・『トレンチジャケット』スタイル
・『トラックジャケット』スタイル
・『レザージャケット』スタイル

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